• 監督:ジョン・クロキダス
  • 製作国:アメリカ/字幕
  • 公開年:2013年(劇場未公開)
  • 鑑賞方法:DVD〈TSUTAYAなどからレンタル〉
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • おすすめ度:★★★★☆
  • 個人的に好き度:★★★★☆

雑 記

劇場未公開だったのが信じられない。日本でビートニク(ビート・ジェネレーション)作家の人気がないからだろうけれども、せっかくの良作なのに。

1944年にニューヨークで起きたデヴィッド・カマラー殺人事件を、アレン・ギンズバーグの視点から描いた作品。

 

ギンズバーグをダニエル・ラドクリフが演じるというのは意外だった。何しろ中年期のギンズバーグは、禿げててヒゲもじゃ。若い頃の写真を検索してみたら、ちゃんと髪があった。

ラドクリフは群発頭痛のせいか、目の下のクマが徐々にひどくなっているのだが、仲間たちと夜遅くまで馬鹿騒ぎをしたり麻薬に溺れたりする若ギンズバーグを演じるには丁度良かったのかもしれない。
デイン・デハーンが演じるルシアン・カーは、美青年で妖しい色気。『アメイジング・スパイダーマン2』でハリー・オズボーン役だった彼と、ラドクリフとの共演は面白い科学反応を起こしていた。
ジャック・ケルアックは個人的にイメージ通りだった。ウィリアム・バロウズがお坊ちゃまだったことに少し驚いた。

 

“Kill Your Darlings”というタイトルには「良い物を書く(創作する)ためには愛しい物を捨てよ」という意図が含まれている。ギンズバーグ達が通う大学の教授も、生徒に対して同じ言葉を伝えていた。
しかしルシアン・カーはデヴィッド・カマラーを殺した後も、自分で創作しようとしなかったのだ。では、誰がそのモットーを全うしたのか。それは観てからのお楽しみ。

 

作品中ずっとジャズで通していたのに、殺人シーン再現の音楽がBloc Partyの「Pioneers(M83 Remix)」だったのはちょっとひっかかったけれど、シーンに合ってはいる。Bloc Party のリミックス曲は大抵、大胆なアレンジがなされ、どれも原曲と引けを取らず格好良い。
ラストはThe Libertines「Don’t Look Back Into the Sun」で〆。カラッとした良い曲だ。作中でギンズバーグらのことを「リバティーンズ」と言い表していたから、それ繋がりか。
アメリカの曲じゃなくイギリスのロックを選んだのは何故だろう。

 

それにしてもイギリスの男優は、1度以上同性愛者役をやらなければいけない決まりでもあるのか…。