• 監督:バンジョン・ピサンタナクーン
  • 製作国:その他(タイ)/字幕
  • 日本での公開日:2014年10月18日
  • 鑑賞方法:映画館・劇場
  • 鑑賞場所:シネマヴィレッジ8・イオン柏
  • ジャンル:ホラー, コメディ, ラブストーリー
  • おすすめ度:★★★
  • 個人的に好き度:★★★☆

陸奥新報 映画散策記事

 ホラーなのに、心温まる……。「プラカノーンのメーナーク」というタイの怪談を大胆にアレンジした本作は、タイ国内で「アナと雪の女王」を押さえ、歴代興行収入1位となった大ヒット映画だ。ジャンルとしてはホラーだが、ラブロマンスやコメディー要素も入り、ほっこりする仕上がりとなっている。
 徴兵され、戦場で何度も銃弾を浴びつつ生き延びたマークは、念願の帰郷を果たし妻シークとの再会に心を躍らせる。マークの友人4人もしばらく村に滞在することになったが、村人たちはなぜかマークらを避ける。「シークは幽霊」だと言う者もおり、異常さに気付いたマークの友人たちは、シークに疑惑の目を向け始める—。
 ホラー部分もしっかりと作り込んでおり、川辺というロケーションが不気味さを助長していた。注目すべきはシークの美しさだ。演じたタビカ・ホーンは、タイの父とベルギーの母を持ち、スクリーンに映るだけで怪しさを醸し出している。
 マーク役の男優はあまり強烈な印象を残さなかったものの、怖がってばかりいたマークの友人との対比が良かった。マークの友人たちはやることなすこと面白く、失笑ものだった。「腰をかがめて自分の両脚の間から人間を見ると、幽霊を見分けることができる」という言い伝えを勘違いして、相手の脚の間から見てしまったり。
 正統派のジャパニーズホラーのような、とことんまで観客を怖がらせることが目的の作品に飽きた方にお薦めしたい。

2014年11月07日付 陸奥新報掲載 (船)