• 監督:宮藤官九郎
  • 製作国:日本
  • 日本での公開日:2016年06月25日
  • 鑑賞方法:映画館・劇場
  • 鑑賞場所:イオンシネマ弘前
  • ジャンル:コメディ
  • おすすめ度:★★★★☆
  • 個人的に好き度:★★★★★

陸奥新報 映画散策記事

 地獄でロックバンド?! ハチャメチャなストーリーを、難なく映画にしてしまうのが〝クドカン〟こと宮藤官九郎。NHKの連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年)でも、巧みな脚本で視聴者の心を掴んだ天才肌だ。
 本作は今年2月公開予定だったが、シーンの一部が軽井沢スキーバス事故を想起させる、と判断されて延期になっていた。
 あれから4カ月半が経ち、公開初日の映画館ではお預けをくらっていたクドカンファン(長瀬智也や神木隆之介のファンもいただろう)が、〝地獄〟を堪能していた。堪能? いやいや、映画を見終われば納得すること間違いない。
 キスもしたことがない高校生の大助(神木隆之介)は、不慮の事故で死亡し、地獄に落ちてしまう。死を受け入れられない彼の前に、赤鬼のキラーK(長瀬智也)率いる地獄専属ロックバンド・地獄図(ヘルズ)が現れ―。
 大助の一途な恋や、キラーKの愛の描写もあるが、本作の主軸はロック・ミュージック。一般的なミュージカル映画とも違う。彼らには「歌いたい!」という気持ちの他に、歌わなければならない理由もある。
 昨今、日本のミュージックシーンは停滞気味。テレビの音楽番組に出演するのは同じ顔ぶればかり。若者は音楽にお金を払わず、〝音楽離れ〟の傾向すらあるという。更にはカラオケ人口も減少…。一昔前からすれば驚くべき状況である。
 そんな現状を打破するように、地獄図(ヘルズ)は熱情を歌う。音楽は死なず!

2016年07月15日付 陸奥新報掲載 (船)

雑 記

「悪ふざけがひどい」という人もいるが、音楽への純粋な熱意を評価したい。